プラセンタ注射について
ラエンネックは、ヒト胎盤(プラセンタ)から生理活性成分を抽出した医薬品です。
ラエンネックについて以下の説明を充分に理解していただいたうえで、ラエンネックを投与することに同意されるか、されないかを、担当医師にお伝えください。
ラエンネックの主な作用
①肝疾患の場合、ウイルスやアルコールで壊死した肝組織を修復します。
②細胞1個1個の組織呼吸や新陳代謝を高め、細胞機能を活性化します。
③肝臓などに沈着した脂肪の減少や、肝細胞の脂肪変性を改善します。
副作用
ラエンネックの主な副作用は、注射部位の疼痛、過敏症(発疹・発熱・掻岸感など)、注射部位の硬結などです。
また、本剤はヒト組織由来のタンパク・アミノ酸製剤であるためショックを起こすことがあります。
ラエンネックの投与を受けてこのような症状が出た場合あるいは不安に思われた場合は、必ず担当医師にご相談ください。
※皮下注射の副反応: 疼痛、腫脹、出血、内出血(青あざ)等
ラエンネックのウイルスや細菌などに対する安全性
ウイルスや細菌が製品に混入しないようにするため、次のような汚染防止対策を講じております。
①原料提供者について医師によるウイルス等感染症のスクリーニングを実施。医療機関での検査確認
②受入試験でB型肝炎、C型肝炎及びエイズ(後天性免疫不全症候群)のウイルス検査に適合した原料を使用。
③製造工程では、科学的に証明された種々のウイルス不活化処理を実施。
・有機溶剤処理
・酸処理
・高圧蒸気減菌処理(最終減菌 121℃、20分間)
④製品試験で最終製品についてB型肝炎、C型肝炎、エイズに加え成人T細胞白血病及びリンゴ病のウイルス検査を実施してウイルス等が陰性化していることを確認。
またラエンネックを含めヒト胎盤を原料として製造される医薬品の投与により、感染症が伝播したとの報告は現在まで国内・海外ともにありません。
しかし変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(VCJD)等の伝播のリスクを理論的には完全に否定することはできません。
このことから輸血やラエンネックを含めヒト組織や血液を原料とした製品を1回でも使用した方は、献血できなくなります。
※昭和 49年の発売開始以来、ラエンネック投与によるB型肝炎、C型肝炎、エイズ、vCJDなどの感染症の報告はありません。